株式会社 未来シェア設立のお知らせ
2016年7月21日、北海道函館市において、当社と共同による公立はこだて未来大学発のベンチャー企業「株式会社 未来シェア」を設立しました。
未来シェアは、道路交通網における公共交通の利用要求に対し、リアルタイムに自動で配車を行う未来型交通システム「Smart Access Vehicle(略称:SAV)」の社会普及を促進します。
SAVの普及により以下のような社会の実現を目指します。
- 利用者に対して:移動手段コストの削減と利便性の向上
- 事業者に対して:需要に応じた効率的な配車と運行
- 社会に対して :移送効率の向上による交通渋滞の軽減と環境保全
SAVとは
タクシー(デマンド型)と路線バス(乗合い型)の長所を融合した、ルートを固定せず需要に応じて乗合い車両を走行させるシステムです。
スマートデバイス(IoT)とクラウドプラットフォームをベースとしたアプリケーションが通信し、人工知能がリアルタイムに車両の最適な走行ルートを決定します。
この技術により、需要に即した乗合い車両の配車を無人で行うことが可能となります。
SAVを支える人工知能
公共交通機関において従来人間が行っている判断を人工知能(AI)が代替します。
- オペレータによる配車指示
乗客からの公共交通の利用要求に対し、AIが乗降位置や車両の運行状況を元に最も効率的な配車を決定し、自動でドライバーへ送迎指示を行います。 - ドライバーの走行ルート
従来ドライバーの勘と経験に頼った乗客の発見を、データと実際の乗車要求に即しAIが判断します。かつ、乗合いの許容とリアルタイムな配車決定により、乗客の送迎中においても新たな乗客の乗車要求に応えることができます。
SAVの背景
2001年、産業技術総合研究所を主体としたデマンドバスの利便性と採算についての研究とシミュレーション実験の開始に遡り、2003年に論文「デマンドバスはペイするか?」が発表されました。
その後、時代の推移と交通需要の変化に伴い、2011年より公立はこだて未来大学を中心に、産業技術総合研究所、名古屋大学との共同で未来型交通システムの調査、研究、シミュレーションと開発が本格的に進められ、2013年以降は「NPO スマートシティはこだて」プロジェクトの一環として、実車両と交通網を用いた実証実験を重ね、その実用性が確認されています。
当社は、ソフトウェア開発と実証実験実施に向けた準備、当日の運営において協力させていただきました。(当社事例:SAV)
SAVが実現する未来の可能性
物流への応用、医療施設やスクールバスとしての利用、地域コミュニティーバスの代替、さらには自動運転技術との連携による完全無人タクシー・バスの実現など、SAVの利用方法には様々な可能性が広がります。
当社はSAVの普及による未来の公共交通サービスの構築へ向け、未来シェアと共に取り組んでまいります。
会社概要
- 社名:株式会社 未来シェア (Mirai Share Co,. Ltd.)
- 本社所在地:北海道函館市本町6番5号
- 設立:2016年7月21日
- 事業内容:SAVを中心とした各種交通車両への走行ルート中央制御、オンデマンド車両、乗り合い車両への配車システムの研究、開発、サービス提供、コンサルティング等
- 役員構成
- 代表取締役社長:松原 仁(公立はこだて未来大学 副理事長・教授)
- 代表取締役:松舘 渉
- 監査役:牧野 隆志
お問い合わせ
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